カテゴリー「日記・コラム・つぶやき」の記事

2015年10月 1日 (木)

尊敬する3人のキューバ人は?と問われて

最近、あるキューバ関係の人から、小生が尊敬する3人のキューバ人をあげてほしいと言われました。生存している人は、公的には対象としないというのが、私の考え方ですので、次の3人をあげました。

ホセ・マルティ1853-1995 政治家、哲学者、思想家、詩人、独立戦争の闘士。19世紀の後半のラテンアメリカの屈指の人物でした。
マルティは、次の遺書的書簡を死の直前に残しています。
「米国が、アンティル諸島に手をのばし、さらにより強大な力で、アメリカのわれらの国ぐにを支配しようとすることを、キューバの独立でもって適時に阻止するのが、私の義務です。そして、わが国とその義務のために、私は、生命をささげる危険に連日さらされているのです。・・・私は怪物の中に住んだことがありますので、その胎内を知っています。私の投石器はダビデと同じものです」(1995年友人のマヌエル・メルカド宛ての手紙)。

ニコラス・ギジェン(1902-1989)国民的詩人、ムラート、もう少し生きていれば、ノーベル文学賞を受賞したといわれています。
詩「わが祖国は外は甘いが」(1947)
 
 わが祖国は外は甘いが・・・
 わが祖国は外は甘いが、
 中は大変苦い
 その春の緑によって
 その春の緑によって
 わが祖国は外は甘いが
 中には苦い太陽
 なんという沈黙した青い空
 お前の痛みは感じられない
 なんという沈黙した青い空
 ああ、キューバよ、神がお前に与えたものは
 ああ、キューバよ、神がお前に与えたものは
 お前の空はこんなにも青いのに

トマス・グティエレス・アレア1926-1996 映画監督、1951-53年ローマのチネチッタで映画制作を学ぶ。イタリア・ネオリアリズムの影響を受け、60年代新ラテンアメリカ運動を推進しました。代表的な作品に「低開発の記憶」(1968)、公園からの手紙(1988)、苺とチョコレート(1993)、グアンタナメーラ(1995)。キューバ映画の巨匠とみなされました。社会風刺をきかしたユーモアある作品が得意でした。

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2015年9月19日 (土)

安倍首相を異愚(イグ)ノーベル平和賞候補に推薦します

安倍首相を異愚(イグ)ノーベル平和賞候補に推薦します。

推薦理由:
安倍首相は、憲法の解釈を大胆かつ大幅に変更し安保関連法案を法制化する過程で、戦争法案反対、平和維持、立憲主義賛成という60%以上の世論を見事に作ることに貢献されました。これまで泰平の平和に沈黙していた若い世代(高校生、大学生など)、ママさん層、仕事一遍に追い込まれていたサラリーマン層、一般主婦層、一般戦争経験者層に平和がいかに大切かを覚醒させ、行動に立ち上がるようにさせました。

また、先の総選挙で有権者比得票率で17%、投票数比で32%、友党の公明党と合わせてもそれぞれ45%、24%と実際は小数派でありながら、首相は、60%以上の反対世論に動じず、決然としてぶれない意志で、法案を成立させました。このことは、これまで「声なき声」(祖父の元岸首相と正反対の声なき声)として沈黙していた人々に、真の民主主義とは何かを考えさせる重要な契機を作り、日本社会で今後の民主主義の新たな発展の礎を作りました。

さらに安倍首相は、資質としても、これまで戦後70年、54代の内閣、27人の首相のいずれも考えもしなかった現憲法の枠内での集団的自衛権の承認という、優れた創造性、本年5月に訪米し、審議にも入っていない安保法案の夏までの成立を米国議会で確約した先見性、法案によって自衛隊の作戦範囲が拡大するのに、危険性は拡大しないという高い数理性、参院の特別委の審議で野党の虚ついて採決するという一流の戦術性などを持ち合わせています。

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2014年7月14日 (月)

Aがあるので、Bはできない

またまた、キューバ、ラテンアメリカ研究と直接関係がありませんが、どうしても腑に落ちないことを書きます。

Aがあるので、Bはできない。
という論理は単純明快で、詭弁を使わなければ、この論理を崩すことはほぼ不可能です。
たとえば、次のような明快な論理あるとき、Aを維持して、Bを言い換えると、論理が矛盾して罪になります。
結婚しているので、あなたとは結婚できない。
結婚しているけれども、あなたとは結婚できる。⇒重婚罪
前に電車が停車しているので、この電車は発車できない。
前に電車が停車していても、この電車は発車できる。⇒衝突事故
飲酒運転禁止なので、酒を飲んだ今は運転できない。
飲酒運転禁止でも、酒を飲んだ今でも運転できる。⇒飲酒運電罪

防衛省のHPで7月7日までは、このような解釈です。あるいは7月14日現在でも防衛省のHP内のその他の文章でも同じ内容の文章が少なからずあります。

A: 憲法9条があるので、B: 集団的自衛権は行使できません。

これが、7月7日以降は、削除。こうなるのでしょうか。
A: 憲法9条があっても、B: 集団的自衛権は行使できます。⇒他国のための戦争となり、戦争犯罪人となる。
安倍さん、このことをお覚悟ですか?
多くの防衛省、自衛隊の人々は、真面目に日本の国民を守ることを考えていると聞いています。シビリアンコントロールとは、このような人々を政治家の勝手な信念で振り回すことではないはずです。これらの人々が、政治家を信用できないと考えるとき・・・安倍さん、このことをお覚悟ですか?

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2014年5月18日 (日)

愛国心

20世紀の初頭に活躍したアメリカの作家に、ビアスという人がいます。その著『悪魔の辞典』(西川正美編訳、岩波文庫)は、軽妙で機知に富む社会批評として、愛読者も少なくありません。
その中には、「非アメリカの(un-American、形容詞):邪悪な、許しがたい、異端の」という一節があります。アメリカ人の良く見られる考え方を見事に風刺しています。
日本人でも「非日本の:許しがたい」という考えを持った人もいるでしょうが、それは少数でしょう。キューバでは、「日本人は、ノーとはいわない。ただ一回だけいうことがある。コモ・ノー(もちろんOK)というよ」という小話があります。
一方、一般のアメリカ人は、ラテンアメリカの人々がアメリカの政策に同調せず、自主的な立場をとると許せなく感じるのです。キューバ、ベネズエラ、ボリビア、エクアドル、ニカラグアの現政権は、「反米政権」で、悪い政権なのです。
そうしたかなりの隔たりがある思考方法を持っている国の外交に、同調して一緒に戦争に参加するのは、危険ですね。
安倍首相は、愛国心のかたまりのように自分を思っているようですが、同じビアスの本では、愛国心について、「愛国者(patriot、名詞):部分の利害のほうが全体のそれよりも大事だと考えているらしい人。政治家に手もなくだまされるお人よし。征服者のお先棒をかつぐ人」と書かれている。安倍首相の出したありそうもない例で全体(集団的自衛権容認)を大事と考えたり、(アメリカの)政治家に手もなくだまされたり、さらには(アメリカという)征服者のお先棒をかついだり・・・。
集団的自衛権を行使して、自衛隊が地球の反対側のラテンアメリカ・カリブ海地域にも派遣される可能性がいろいろ言われています。集団的自衛権にはもともと地理的限定はないからです。その論からすれば、その際は日本は、キューバ、ベネズエラなどの敵国となるわけです。危ない、危ない。

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