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2014年5月18日 (日)

愛国心

20世紀の初頭に活躍したアメリカの作家に、ビアスという人がいます。その著『悪魔の辞典』(西川正美編訳、岩波文庫)は、軽妙で機知に富む社会批評として、愛読者も少なくありません。
その中には、「非アメリカの(un-American、形容詞):邪悪な、許しがたい、異端の」という一節があります。アメリカ人の良く見られる考え方を見事に風刺しています。
日本人でも「非日本の:許しがたい」という考えを持った人もいるでしょうが、それは少数でしょう。キューバでは、「日本人は、ノーとはいわない。ただ一回だけいうことがある。コモ・ノー(もちろんOK)というよ」という小話があります。
一方、一般のアメリカ人は、ラテンアメリカの人々がアメリカの政策に同調せず、自主的な立場をとると許せなく感じるのです。キューバ、ベネズエラ、ボリビア、エクアドル、ニカラグアの現政権は、「反米政権」で、悪い政権なのです。
そうしたかなりの隔たりがある思考方法を持っている国の外交に、同調して一緒に戦争に参加するのは、危険ですね。
安倍首相は、愛国心のかたまりのように自分を思っているようですが、同じビアスの本では、愛国心について、「愛国者(patriot、名詞):部分の利害のほうが全体のそれよりも大事だと考えているらしい人。政治家に手もなくだまされるお人よし。征服者のお先棒をかつぐ人」と書かれている。安倍首相の出したありそうもない例で全体(集団的自衛権容認)を大事と考えたり、(アメリカの)政治家に手もなくだまされたり、さらには(アメリカという)征服者のお先棒をかついだり・・・。
集団的自衛権を行使して、自衛隊が地球の反対側のラテンアメリカ・カリブ海地域にも派遣される可能性がいろいろ言われています。集団的自衛権にはもともと地理的限定はないからです。その論からすれば、その際は日本は、キューバ、ベネズエラなどの敵国となるわけです。危ない、危ない。

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