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2013年4月14日 (日)

エクアドル憲法翻訳される

エクアドル憲法翻訳される

ラテンアメリカ諸国の憲法を系統的に研究されている、姫路独協大学教授の吉田稔さんが、今度は、エクアドル共和国憲法(2008年)をスペイン語から日本語に翻訳され、紹介されています(吉田稔「エクアドル共和国憲法―解説と翻訳―」、『姫路法学』第54号、2013年)。

エクアドル憲法(2008年)は、ラテンアメリカで最も新しい憲法で、ラファエル・コレア左派政権の下で新自由主義への反省の中で制定されました。斬新的な内容で、憲法学者の間で注目されています。憲法は、全文で444条ある膨大なものですが、重要な条文はすべて訳されています。

エクアドル憲法は、近年の左派政権の下で制定された、ベネズエラ、ボリビア憲法と同じく、外国軍事基地の設置を禁止し、それぞれ平和国家であることを規定しながら―ベネズエラ(1999)第13条、ボリビア(2007)第10条、エクアドル(2008)第5条―、オンブズマン(人権擁護)制度も規定しています―ベネズエラ第280条、ボリビア第219条、エクアドル第191条―。さらに、先住民の歴史の知恵に基づく発展・開発のあり方、生活のあり方も根源的に追求する概念「安らかに生きる(スマク・カウサイ=buen vivir)を憲法の前文に謳っています。

エクアドル憲法(2008)前文:
自然と母なる大地(パチャママ)を祝福して・・・
第2篇:安らかに生きる権利 第14条: 住民は、健康的で環境的に均衡がとれた環境の中で生活する権利を認められ、環境の持続性と安らかに生きる(スマク・カウサイ)ことが保障される。
第71条:自然あるいはパチャママは、再生され、命を生み出すものであり、その存在は統合的なものとして尊重されるべきで・・・

吉田教授は、さらにキューバ共和国憲法、メキシコ憲法の翻訳と、研究を進められる計画です。教授の貴重な研究、労作に心から敬意を表します。

(2013年4月14日 新藤通弘)

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