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2013年1月17日 (木)

キューバ、家電持ち込みに心配は不要!

キューバ、家電持ち込みに心配は不要!

過日、ある新聞に、キューバ人男性と結婚してキューバに在住しているAさんの記事、「家電持ち込みは要注意!」が掲載されました。

Aさんの経験では、ハバナ空港で税関を通り、出口に向かった際に、税関の係官にスーツケースの内容を特別に調べられ、電気炊飯器が入っていることから、ちょっとしたトラブルとなったということです。Aさんは、スーツケースに張り付けてあった紙を引きちぎって隠していたのに、係官に調べられ、炊飯器の電気容量を許可限度1000W内の500Wと言い張って許可されたとのことです。

Aさんは「家電の持ち込みに注意」といわれていますが、キューバ政府は、ここ数年意味のない禁止条項を廃止してきており、その中の一つに、外国人旅行客の入国時の家電・電子製品の許可の拡大があります。昨年の11月には、財政・価格省決議第357/2012でテレビ、パソコン、家庭調理機、デジカメなどの持ち込みを無税として、許可しました。現在は、家電・電子製品は、ほぼ全面的に無税で持ち込めます。

キューバも今年は、観光客が年間300万人に達すると予想され、入国手続き、通関手続きの簡素化を図っているところです。昨年8月には、財政・価格省決議第222号で、外国人旅行客に対して50kgまでの個人用荷物を無税としました。今年の1月からは、政令第305号で、1年間滞在の「固定居住者」(延長可能)という新たな滞在ステータスを作り、ビザを発給するようになりました。もちろん、まだまだ不要な禁止事項や官僚主義的な処置・応対も見られます。

しかし、一方で、キューバに外国人が旅行客を装って、キューバ国内での撹乱活動のために、違法に武器や弾薬を持ち込む事例もあります。税関当局は、そのためスーツケース類の荷物を旅客機から降ろして、到着受け取りターン・テーブルに行く前に、荷物を開けずにレントゲンで透視検査を行っています。その際、不審に思われた荷物には、荷物タッグに要検査の印を付け、旅行客が税関を通り過ぎる時に、特別検査を行うことになっています。この透視検査(米国の場合は開梱検査)は、それぞれの国の事情により、いろいろな国で行われており、特にキューバが異常というものではありません。

Aさんの場合は、この例に当たりますが、要検査の税関の印を破って捨てることは、税関業務を妨害することになり、違法行為となります。また、電気炊飯器の容量を偽って500Wと説明したのであれば、規制の妥当性は別として、それは虚偽の申告になり、処罰の対象となります。虚偽の申告で税関を通関することは、自慢にも、ユーモアにもなりません。

この記事を呼んだ読者が、キューバに入国の際、不要に電気製品の持ち込みに神経を使うのも滑稽ですし、万一、要検査のマークをされたときにそれを破って捨てては、違法行為になります。内容を聞かれて虚偽の申告をすると処罰の対象になり、日本人旅行者にそうした例がそろって見られた場合、キューバ税関当局は、日本人をどう見るでしょうか。

入出国管理、税関業務は、その国の主権が厳しく問われるところです。その法律に異議があっても、それぞれの国では、それぞれの国の法律を尊重して、守ることが要求されます。

2013年1月17日 新藤通弘

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