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2012年10月 3日 (水)

米国の対キューバ経済・通商・金融封鎖解除が求められる


米国の対キューバ経済・通商・金融封鎖解除が求められる

本年の第67回国連総会においても、米国の対キューバ経済・通商・金融封鎖の解除が、各国の首脳・代表の演説によって強く求められています。今年は、11月13日(火)に封鎖解除決議案が総会に提出され、採決される予定です。決議案は、過去2年、反対は、わずか米国とイスラエルの2カ国のみという圧倒的な大差で可決され、米国とイスラエルは、世界の良識ある世論に完全に背を向けた形となっています。

1992年にこの封鎖解除決議が採択されて以来、今年で21回目の採決となります。今年も国連加盟国の180カ国以上の賛成で、採択されることは確実な見通しです。(経済封鎖の不当性・違法性については、本ブログの「国連総会で米国の経済封鎖解除決議、圧倒的な大差で採択(2011年10月26日)」を参照)

しかし、その後も米国のオバマ政権は、広範な世界の世論を無視して、キューバ経済封鎖政策を継続しているどころか、むしろ強化している面もあります。昨年9月、3年連続して、オバマ大統領は、敵国通商法(経済封鎖措置の適用の基盤であり、またそれを補則する諸措置を承認する権限を大統領に与える法律)のキューバへの適用を延長しました。米国財務省海外資産管理庁(OFAC)によれば、2011年末までに米国でキューバ資産2億4500万ドルが凍結されました。また、9月24日に発表されたキューバ政府の報告書は、米国の対キューバ経済封鎖による累積被害額は、2011年末現在でドルの対金価格減価分を考慮すると、1兆660億ドルに達するとしています。これは、時価で1080億ドルに相当します。

この一年間の代表的な封鎖強化例を記しますと、2011年10月、OFACは、テキサス州の石油産業資材供給会社、フロウサーブ・コーポレーション社が、2005~06年にキューバ及びその他の国との取引に関わったとして、5億200万ドルの罰金を課しました。

また、OFACは、2012年6月12日、オランダのING銀行が、2002年~2007年の間、米国の支店を利用して、キューバ及びその他の国々との取引を行ったかどで6億1900万ドルの制裁金を課しました。

米国では、11月6日に大統領選が予定されており、民主党のオバマ候補と、共和党のロムニー候補が、周知のとおり接戦を演じています。いずれの候補もニュアンスの違いはあれ、全米で第3位の大票田であるフロリダ州のキューバ系米国人の対キューバ強硬派の意見に引き摺られて、政策転換を図れないでいます。しかし、世界の世論は、明白です。どのような理由からも正当化できない時代錯誤の経済封鎖の解除が求められているのです。

日本でも、経済封鎖解除、キューバの主権擁護の主張を明確に行っている組織があります。その主張を添付しますので、ご参照ください。

(2012年10月3日 新藤通弘)
「12.10.01 オバマ、アメリカ合衆国大統領宛て書簡.docx」をダウンロード

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