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2011年4月18日 (月)

キューバ共産党第6回大会開催される(2)

経済・社会政策路線案は、17日より、下記の5つの分科会で討議が進められている。

第1委員会:経済活動モデル。社会主義計画、国営企業、政府・国家機関の制度変革の導入、国営企業、合弁企業、共同組合の経営のあり方
第2委員会:マクロ経済政策。海外からの投資、国内生産の推進、外貨取得の推進。技術革新。
第3委員会:社会政策。革命の社会的成果の評価と検討。持続可能な社会サービス政策。
第4委員会:農工業政策、運輸、商業。
第5委員会:工業、エネルギー、水資源、建設、住宅、観光。


ラウル第二書記の中央報告の続きは、下記の通り。主要な点のみを記す。

路線案の原案は、291項目あったが、修正の結果、合計311項目となっている。原案の68%が修正された。

路線で最も議論された項目は、第6章「社会政策」、第2章「マクロ経済政策」で、これらで討論の50.0%2達した。

第162項、配給制度の廃止、第61・62項、価格政策、第262項乗客輸送、第133項教育、第54項通貨の統一、第143項医療サービスの質に多くの提案が寄せられた。

配給制度の廃止は、最も議論された問題である。これは、不評な平等原理主義にもかかわらず、60年代の革命当初は一定の必要性があったが、年とともに次第に、経済的に支えきれない重荷となり、労働意欲の喪失、社会での違法行為の原因となっている。

その他の経済モデルの変革を実施して、労働の効率と生産性を向上させ、生産水準を安定させ、補助金なしで基本的な生産物とサービスをすべての市民に提供する。

現在のように、生産物に対し大衆的に補助金を与えるのではなく、別な形で個人を支援するように漸進的に移行する。

国営部門の過剰労働者の再配置は、急ぐことなく、しかし休むことなく、条件の整備に応じて進めていく。そのためには非国営部門の労働の拡大、柔軟化が必要である。自営業者も、法に厳密に従って、税金も含めて自営業の責務を果たさなければならない。

非国名部門の増加は、社会的所有の私的所有化を意味せず、キューバにおける社会主義の建設のための推進役となっている。

社会主義の成果を維持するためには、社会計画は、最高の合理性をもち、全般的な国の経済状況に応じて、より少ない経費でより良くかつ持続可能な結果をもつことができるようにしなければならない。

経済における国家機関の役割と企業の役割との正確な分離は、この数十年重視されず、混同したり、思いつきで対処されてきた。

過度の中央集権化された現在の経済モデルは、分権化された制度に移行しなければならない。そこでは、社会主義的管理の特徴として計画が主役であるが、市場の現れている諸傾向を無視してはならない。

過剰な会議、点検、集団活動の習慣を改める。非生産的な活動への多数の参加を止める。会議の数と時間を減らすとことが不可欠である。

経済モデルの刷新は、大変複雑で相互に絡み合っている。従い、一日、一年で解決できる問題ではない。

今後中央委員会は、少なくとも年2回以上開催し(現在は規約では年1回以上)、経済モデルの刷新の導入状況と経済計画の達成の分析を報告するように大会に提案したい。

全国党会議を開催することを提案する。そこでは、党活動の方法、あり方の修正について結論を出す。党と政府の役割を峻別しなければならない。

党の権力は、基本的に精神的な権威にある。国民が党に信頼を置けば影響力があるのであり、党の行動と政策の正しさから、国民を説得できるのである。

若手幹部の登用を進める。国家評議会・閣僚評議会議長、今大会で選出される党中央委員会第一書記も含め、すべての幹部職の系統的な指導部の若返りを図る。

政治的・国家的地位の任期を、5年を継続し、二期までという制限をもうけるのが望ましい。

わが国は、第三世界の101カ国と協力を維持している。ハイチでは、12年前から医療活動を行って来た。2010年の地震の救援と、また、その後のコレラの対策に他国とも協力しながら、成果をあげている。

ボリーバル革命とウーゴ・チャベス・フリア同志に断固とした連帯と支援を表明する。権威ある指導者たちが率いているラテンアメリカ諸国のいろいろな変革運動も支持する。われらがアメリカの諸国民のためのボリーバル同盟(ALBA)、南米諸国連合(UNASUR)、ラテンアメリカ・カリブ共同体(CELAC)の統合過程に協力する。

国際法、諸国間の主権の平等、民族自決権を擁護する。力の行使、侵略、征服戦争、自然資源の収奪、人間の搾取に反対する。

われわれは、あらゆる形のテロ、特に国家テロを糾弾する。平和、すべての国々の発展を擁護し、人類のより良い未来のためにたたかう。

米国政府は、キューバ革命の信用を失墜させ、倒壊させるという従来の政策を変えていない。現政権は、いくつかの積極的な措置を決定したが、極めて限定的である。

米国政府と対話の用意がある。そして、相互尊重、内部問題不干渉を基礎として、双方に相違点があっても文明的な方法で共存することができる。

1991年、第4回党大会は、宗教者の入党を認めるように規約を改正した。あらゆる偏見を排して、すべての国民、カトリック、ロシア正教、ギリシア正教、福音派、プロテスタント、アフリカ起源の宗教、心霊主義者共同体、ユダヤ教、イスラム教、仏教などの人びとと、革命の美点と擁護のために協力する必要がある。

反革命の囚人の最近の釈放過程について述べると、政府の自主的な判断で、刑期満了前に彼らを釈放した。革命が強化されていると判断して、しかし、相互尊重、誠実、透明という枠内で、カトリック教会の指導部と交渉して釈放した。

カトリック教会の代表者たちは、常にわれわれと一致するわけではないが、建設的であった。ハイメ・オルテガ枢機卿、ディオニシオ・ガルシア司教会議議長猊下と長時間話しあったあとで、こうした印象をもった。こうした行動で、われわれの歴史と革命の貴重な遺産、「国民の団結」を強めることができた。

また、スペインのミゲル・アンヘル・モラティーノス外相は、釈放された人々が家族とともにスペインに居住することを許可してくれた。中には、キューバに留まることを決心したものもいた。

われわれは、米国及びEUの数カ国による人権問題についてのわが国への批判を忍耐強く耐えてきた。それらは、われわれに無条件降伏、また社会主義体制の即時の解体を求めるものである。

堅忍不抜の基盤の上で、社会主義の未来と祖国の独立を維持し、発展させるにあたり、われわれを、多大の努力と巨大な責任の歳月が待っている。
以上、中央報告。

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