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2010年10月27日 (水)

米国の対キューバ経済封鎖解除決議について

昨日10月26日、第65回国連総会で、決議案A/65/ L 3、「米国の対キューバ経済・通商・金融禁輸措置を解除する必要性」が、賛成187カ国、反対2国(米国、イスラエル)、棄権3カ国(マーシャル諸島、ミクロネシア、パラオ)という圧倒的大差で採択されました。昨年賛成のパラオが棄権にまわり、国連加盟国192カ国の97.4%が賛成しました。

これで、米国の不当ないわゆる「対キューバ経済封鎖」政策は、19年連続して国際社会の圧倒的な意見で解除が要求されたことになります。この決議の採択において、国際社会は、「ほぼ満場一致」で米国の対キューバ経済封鎖が、国連憲章、国際法、民族自決権、内部問題不干渉、国内政策の域外適用、自由貿易に反するものとして、それを厳しく批判しました。

キューバ政府は、1962年からの48年にのぼる経済封鎖により累積損害は1,001億ドル(時価評価額7,513億ドル)に達し、経済発展の大きな障害になっていると報告しています。

米国の経済封鎖政策の中でも、米国農産物の対キューバ輸出は、昨年度6億7500万ドルに達し、米国は、キューバにとって第5位の輸入相手国となっています。また、米国人、米国在住の里帰りキューバ人は、2009年40万人に上りました。歴史的、地理的関係からも、米国の経済封鎖の解除は、双方にとって利益のあることです。
 
オバマ政権は、昨年4月にキューバ系米国市民の家族訪問、家族送金、通信サービスの提供など、封鎖条件を一部緩和しましたが、依然として、海外銀行が米ドルを使用してキューバと取引をしたとして、制裁金を課したりしています。一方、一層の経済封鎖の解除に向かう条件として、キューバ政府に政治囚の釈放を要求しています。しかし、一方的に経済封鎖をしておいて、それを緩和したから、今度はキューバ側が国内政策を変更すべきだという主張は内政干渉であり、キューバ側は到底受けられるものではありません。両国の関係改善は、無条件、対等、平等、互恵、内部問題不干渉という国際社会で広く認められている原則に基づいた交渉においてこそ可能です。オバマ政権は、そうした原則を認めてこそ、対等のパートナー・シップが可能となるものです。
「10.10.26 国連総会における米国経済封鎖解除決議投票結果1992-10.pdf」をダウンロード

なお、決議案は、昨年の決議とほぼ同じ内容で、年度などの数字が異なっているだけです。
「10.10.26 UN 経済封鎖解除決議案英文.pdf」をダウンロード

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