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2010年1月18日 (月)

ハイチ大地震支援―気がかりなこと―

ハイチ大地震支援―気がかりなこと―
12日に起きたマグニチュード7.3に及ぶハイチ大地震の被害は、甚大なものであることが明らかとなってきました。

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写真はAP

ハイチ政府関係の話しでは、16日までに7万人以上が埋葬され、がれきの下で救済されていない人びとを含むと、最終的に死者は10万人をかなり超すものと推定されています。また、25万人以上が負傷し、150万人以上が家屋を失っています。国連がいうように歴史上最悪の10大地震のひとつになるのではないかと危惧されています。正確な死者数は、政府機能が地震でマヒして、混乱している現状から把握されていませんが、国連施設の現地職員900名のうち37名が死亡、330名が行方不明だということですから、被害地区にもよりますが、被害の規模がうかがわれます。国連は、首都ポルトープランスの復興だけでも5億ドル以上の資金が必要と推計しています。

この大地震に対して、近隣のキューバ、ドミニカ共和国、ベネズエラ、ニカラグア、ブラジル、ボリビア、メキシコ、コロンビアなどのラテンアメリカ諸国をはじめ、世界各国から緊急支援が送られています。モロッコ、バングラ、インド、パキスタン、オーストラリアなどの遠隔地や貧困国からも、米国、中国、日本、フランスなどの「経済大国」からも、各国の事情と能力に応じて緊急の人道支援が行われています。日本政府も、14日に6名を「支援内容に調査団を派遣する」という遅れはありますが、17日に26名の医療チームが現地に到着して救援活動を始めています。また、各国で一般の市民も救援活動に立ち上がっています。

一方で、救援物資の支給をめぐって混乱も報道されています。市民の間の秩序の回復が必要であることも指摘されています。各国から多くの救援機が到着し、混乱しているポルトープランスの飛行場は、米軍が航空管制を指揮することになりました。

さらには、米国政府は、米軍1万名を救援のために緊急派遣すると決定し、18日は現地にすべての部隊が到着する予定です。ハイチには、2004年より、60カ国からなる国連平和軍である国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)9000名が駐留しています。救援には一人でも多くの人手が望まれますが、国連軍以外にも軍隊が必要なのか、まずは国連軍の緊急増派はできないのか、米軍は人道支援に名を借りて、その後麻薬対策と目的が変えられ長期駐留にならないかという懸念が、国際社会から提起されています。それは、米国が、ハイチで過去のデュバリエ独裁制、その後の親米クーデターなどに関わり、米軍を度々派遣した経歴があるからです。また、オバマ政権は、最近では昨年コロンビアに7基地、パナマに11基地の新設を麻薬・テロ対策という名目で決定したばかりです。早期の復興と、早期の米軍の撤退が望まれます。

ラテンアメリカの最貧国ハイチの人道支援は、各国や各組織の思惑や、利害関係とは関係のない無私の暖かい人道支援を必要としています。

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