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2009年12月14日 (月)

オバマ政権の対ラテンアメリカ政策の本質は何か?

これが、「対等なパートナーシップ」か?オバマ政権の対ラテンアメリカ政策の本質は何か?

去る11日、ヒラリー・クリントン米国務長官が、国務省の記者会見で、米国のラテンアメリカ政策について語った。ブッシュ政権時代同様の覇権主義丸出しの見解に、さすがにすぐさま、ボリビア、ブラジルなどのラテンアメリカ諸国の首脳は反論した。今後も痛烈な反論が続くであろう。

まずは、クリントン国務長官の見解を紹介しよう。同長官は、次のように述べている。
「われわれは、ベネズエラ、ニカラグアについて、われわれの懸念を明確に表明したことがある。われわれは、この懸念を引き続き表明する。というのは、人びとや指導者たちに民主主義の大道に実際に立つように強く呼びかけることが重要であるからである。・・・それほど遠くない時期に民主的なキューバを見ることができるよう、明らかに、われわれは希望している。そうしたことは、われわれの西半球にとって極めて良いことである」。

「イランが、ベネズエラやボリビアなどの多くの国々に接近することに関心をもっていることを、われわれは、また、知っている。こうした国々が巻き込まれるのはまったく悪い考えだとだけ、われわれはいうことができる。イランは、今日の世界でテロの最大の支持国、推進国、輸出国であることを認識してほしいと、われわれは思っている。・・・もし人びとがイランに媚を売りたいと望むなら、彼らがどういう結果になるかを見ることになるだろうと私は考えている。われわれは、彼らが二度にわたり良く考えるように希望する。そうすれば、彼らを支援しよう」。

これに対し、ボリビアのエボ・モラーレス大統領は、すぐさま反論した。
「こうした警告は、何の役にも立たない。断固拒否する。米国は、彼ら自身が他国に軍隊を送ったり、国外に軍事基地を設置したりして、テロを行っているとき、テロについて語る資格はない。わが国は主権国家であり、どの国とも関係を持つことができる。帝国主義や、資本主義がなければ、ボリビアはもっと良い国となっているであろう」。

また、同国のフェルナンデス副外相は、ユーモアをもって反論した。
「米国がイランと消化不良だからといって、他の国が医者に行く必要はまったくない。イランもベネズエラも他国に軍隊を派遣していないし、キューバは、友好国に医師を送り、貧しい地域で支援をしているだけである。米国にとって悪い考えが、世界の他の国々にとっても悪い考えだと思うのは間違いである」。

ブラジルのガルシア、ルーラ大統領特別補佐官は、明確に述べた。
「これは、ブラジルへの伝言ではなかった。もしそうなら、間違っている」。
ブラジル政府は、不快感を隠さず、13日にブラジルを訪問する米国のバレンスエラ国務次官補(ラテンアメリカ担当)とのアモリン外相との会談を中止し、格下げをして、ガルシア特別補佐官との会談を行うと発表した。

キューバとの関係で私見を述べれば、1995年10月クリントン大統領は、対キューバとの関係で新しい措置を発表した。その際に、彼は「民主主義に抵抗しているキューバ」を「自由な開かれた社会にするためにするためだ」とのべたことがある。とすれば、15年も元大統領の願望は実現していないことになる。民主主義を押し付けることそのものが、もはや民主主義的でないことを米国の指導者が理解するのはいつになることであろうか。

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