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2009年12月 1日 (火)

現代キューバ研究所、第1回定例研究会開催

11月26日、現代キューバ研究所(所長早川幸子)第1回定例研究会が、東京池袋で開催されました。講師は、中南米国際協力問題研究家の前田恵理子さん。前田さんは、去る9月、ハバナで開催された第11回キューバ・アジア・オセアニア研究所主催の日本・キューバ合同シンポジウムに、パネラーとして参加されました。報告テーマは、「日本の対ラテンアメリカODA政策」でした。その他にも、ラテンアメリカ医学校(ELAM)にて、学生に対して「放射線医学概論」を特別講義されました。

前田さんは、今回は、日本のODA政策の特徴をとして次の点を挙げられました。
① 借款に重点を置き、贈与比率(OECDのDAC=開発援助委員会諸国中で最下位)が低く、グラント・エレメント(援助条件の度合い)が厳しい
② 国内総生産(GDP)中に占めるODA額がDAC諸国中最下位
③ 日本企業の海外進出を支援するため、社会インフラよりも、経済インフラを重視
④ ODA予算が、政府予算の中で、1997年をピークとして、著しく削減傾向にあること
⑤ アジア重視で、戦略的に米国の肩代わり支援の側面があったこと
⑥ アジア重視の結果、アフリカのようなもっとも必要な後発開発途上国でなく、低所得国、あるいは低中所得に重点が置かれていること
⑦ ひも付き援助が多く、日本企業支援の姿勢が強い
⑧ 被援助国に自助努力を強要するきらいがある
⑨ 援助の持続性に欠ける
⑩ 援助計画の決定過程の不透明さ、予算の妥当性の検証の不十分さ、実施後の第三者による検討の欠如

以上を前田さんは、豊富なデーターを駆使して述べられました。また、今回のキューバのアジア・オセアニア研究所の合同シンポ、ELAMでの講演についても報告されました。

なお、詳細は、12月初頭発売の雑誌『経済』2010年新年号掲載の前田さんの論文「日本のラテンアメリカへのODAの現状と課題」をご参照ください。

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