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2009年9月 2日 (水)

それからのホンジュラス(1)

クーデターの勃発以後、2か月が過ぎた。8月25日のOAS(米州機構)の調停も不調に終わり、セラヤ大統領派、クーデター派双方のせめぎあいは、持久戦模様である。その一番の原因は、アリアス・コスタリカ大統領の奇妙な和解案にあるようである。この和解案を、アリアス大統領自ら、「サン・ホセ合意」と呼んでいるが、肝心のその内容はあまり、吟味されていないようである。

和解案をめぐって、合法政権のセラヤ派、無法のクーデター派、それと影では連携する米国、OAS諸国の意向を背景に解決を図るインスルサOAS事務総長、クーデター事件をラテンアメリカの民主主義の根幹と考えるセラヤ支持の国々、表面的にはセラヤを支持するものの、本心はセラヤ政権の消滅を願う国々の間で、虚々実々の駆け引きが行われている。

一方、国内では、クーデター事件と、その後のクーデター派による反対派への弾圧に対抗して反クーデター国民戦線、ホンジュラス反クーデター自由党調整委員会(自由党の70%が支持)、反クーデター女性全国戦線が結成され、国民の抵抗運動はこれまでホンジュラスに見られなかった強力なものに成長し、連日、数千人から、二万人の抗議運動が展開されている。

クーデター派は、アリアス和解案に接近したり、離れたり、新たな提案をしたりしながら時間を稼ぎ、セラヤ勢力が財政的に疲弊して、抗議行動が退潮するのを待っているように見える。また、なんとか、総選挙を実施すれば、その時点に限っては「民主的な体裁」をとることができ、主役をミチェレッティから新「大統領」に変えれば、クーデターのみそぎもできると考えている。クーデター派内部で「民主的に」総選挙を行えば、当選はだれでもよく、ALBA(米州ボリーバル的統合構想)に加盟し、将来は多国籍企業と寡頭制支配の体制を覆されることはなんとしても避けて、これまでの支配体制を維持することが大切なのだ。

しかし、クーデター派には、海外世論の圧力と少なからずの国々との断交、EUをはじめとする国々の援助停止が、ボディブローのように効いて経済を次第に悪化させており、公立病院で医薬品不足、8月分公務員、教師の賃金支払われないという事態が生じている。米国が援助を停止さえしてくれなければ困難な事態を乗り切れると思っているようである。

そして、クーデター派は、和解案への強硬な反対を続けられるだけ続ければ、妥協線はそれにつられて右寄りに移動し、最後に受諾すれば、和解が成立したことが評価され、和解の内容が非民主的なものであるとの非難をかわすことができるというシナリオがあるのかもしれない。それは、意外と米国=アリアス=ミチェレッティの合意ラインかもしれないのだ。

続きは、添付のPDFを参照ください。
「09.08.31 それからのホンジュラス (1).pdf」をダウンロード

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