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2009年2月 9日 (月)

クーバの黒人のソン

研究室に訪問のみなさん、今日は、満月の日です。残念ながら、関東地方は曇りで、輝かしい満月を見れませんが、満月の日なれば、クーバのサンティアゴにお誘いしましょう。

フェデリコ・ガルシア・ロルカFederico García Lorca (1898 - 1936)
クーバの黒人のソン

月が満ちれば、
私はクーバのサンティアゴに行こう
サンティアゴに行こう
黒い水の車に乗って
サンティアゴに行こう
椰子の葉の屋根が歌うだろう
サンティアゴに行こう
椰子の木がコウノトリの姿にみえるとき
サンティアゴに行こう
また、バナナがくらげの姿にみえるとき
サンティアゴに行こう
フォンセカの金髪をいだいて
サンティアゴに行こう
また、ロミオとジュリエットのバラをもって
サンティアゴに行こう
紙幣と硬貨の海
サンティアゴに行こう
ああ、クーバ、ああ、マラカスの乾いた種子のリズム!
サンティアゴに行こう
ああ、熱い腰とラムのしずく!
サンティアゴに行こう
生き生きとした椰子の幹のハープ、ワニ、タバコの花!
サンティアゴに行こう
いつも、私は、黒い水の車に乗って
サンティアゴに行くといったものだ
サンティアゴに行こう
車輪にはそよ風と酒
サンティアゴに行こう
暗闇の中の私の珊瑚
サンティアゴに行こう
砂にしみ込む海
サンティアゴに行こう
白熱の暑さ 死せる果物
サンティアゴに行こう
サトウキビの葉の涼しそうな牛
ああ、クーバ、ああ、ため息と土の曲線よ
サンティアゴに行こう
(訳 新藤通弘)

ガルシア・ロルカは、1898年スペインのアンダルシアで生まれた。1930年、キューバを訪れ、2ヶ月滞在した。その間、いくつかの詩を書いているが、この詩はもっとも有名なものである。ロルカは、左翼的詩人としてスペイン内戦では共和派を支持、1936年ファシスト政権により逮捕、銃殺された。38歳の若さであった。

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